Google CIO(最高情報責任者)のベン・フリードは、自分の仕事についてとても快活に話します。Atmosphere ライブで彼は次のようにスピーチしました。「IT 業界で働き始めて 30 年以上になります。IT のこれほど幅広い分野で、こんなにも多くことが、これほど急速に変化したことは未だかつてありません。モバイル、データ、クラウドなど、実に多様なテクノロジーが信じがたいスピードで進化しています。」

今日の IT について CIO が理解すべきこと

IT の変化のペースを加速させているのは、従業員の消費者向けテクノロジーを求める動きと、消費者テクノロジーによってもたらされるビジネス変革のチャンスです。フリードは、従来のチェンジ マネジメントのサイクルに頼ることはできないと指摘しています。IT 業界が新しいテクノロジーを生み出すのと同時にこうしたテクノロジーを採り入れる方法がわかっている優秀な IT スタッフが、とてつもなく重要となります。変化のスピードに追い付くことができなければ、常に立ち遅れてしまうからです。

職場に個人のデバイスやクラウドアプリを持ち込むことを恐れる CIO がいる一方で、フリードは異なる見識を持っています。フリードによると、消費者向けテクノロジーの進歩から生み出されたインフラストラクチャや開発プラットフォームを活用すれば、はるかに低い予算でもビジネス変革が可能だそうです。「こうしたテクノロジーを生み出すための研究開発や技術革新にお金をかける必要がなくなったのです」とフリードは述べています。

フリードが他の CIO にすすめるのは、IT のあらゆる面をカバーしようとするよりも、ビジネスを大きく変革する可能性のあるソリューションにフォーカスすることです。つまり、消費者向けテクノロジーをベースに企業向けのソフトウェアを作成するわけです。

大部分の人は既にクラウドを使用しています。使い慣れた好みのツールから大きくかけ離れた企業向けツールに当惑するような現状から、従業員を解放することができるのです。

—ベン・フリード(Google CIO)

Google の場合:

数年前、ビデオ会議システムを構築するために必要なテクノロジーを Google は持っているにもかかわらず、外部のビデオ会議システムに多額の費用を費やしていることにフリードは気付きました。そこで、Google のエンジニア チームに社内システムの構築を依頼しました。新しいシステムは社内で大成功を収め、Google を訪れるお客様からも関心を寄せられました。こうして誕生したのが Chromebox for meetings です。

もし、自分の仕事が 9,000 以上の社内ビデオ会議システムを統括することだと言われていたら、「なんだって?それって CIO の仕事なの?」と聞いたでしょうね。でもこれは、素晴らしいイノベーションの始まりだし、私達にとって誇るべきことだと思います。

Ben Fried(Google CIO)

CIO にとっての大きな課題

現代では、変化のペースは速まる一方です。「2 人のデベロッパーが自室で作ったアプリを次の日には 100 万人が使っているなんて、ものすごいスピードです。」

このペースについていくには、クラウド コンピューティングを受け入れる姿勢が求められます。クラウドへのシフトに躊躇する IT リーダーに向けて、フリードは次の 2 点を強調しています。「第一に、クラウドへのシフトは思っているほど難しいことではありません。大部分の人は既にクラウドを使用しています。使い慣れた好みのツールから大きくかけ離れた企業向けツールに当惑するような現状から、従業員を解放することができるのです。」

フリードは 2 点目として次のように述べています。「最終的には、会社をより良くすることにもつながります。」

問題をクラウドに移行して、自身の負荷を減らすのです。つまり、クラウドで解決できるような問題はクラウドにまかせれば、CIO はビジネスにとってはるかに重要なプロジェクトに専念できるということです。

フリードにとってそうしたプロジェクトとは、「Google を差別化し、理想的な職場にし、Google 社員を世界で最も生産性の高い人材にすること」です。

これは Google のイノベーションの形ですが、方法は企業によりそれぞれです。「イノベーションを重視する企業文化を作り出し、CIO の進化し続ける役割をしっかりと理解するには、まず、仲間とともにその意味を明確にすることから始めることです」とフリードは述べています。


  • Ben Fried(Google CIO)

  • トピック
    BYOD, Chrome, クラウド, イノベーション, 変革, ビデオ会議

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    IT リーダー

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