導入事例

長谷川ホールディングス株式会社

G Suite でフランチャイズ加盟店と本部間の連携を密にし、経営力を強化

取締役管理本部長 社長室 室長 梅木 智史さん  社長室 IT 戦略担当 主任 笹井 陽介さん  社長室 システム開発担当 主任 阿部 孝人さん

大きな成長が見込まれている家事代行サービス市場

コミュニケーションを深めるには物理的な距離を超えるためのツールをもっと整備する必要があると判断したのです。

テレビ CM でもお馴染みの家事代行サービスチェーン『おそうじ本舗』。これを全国に約 1300 店舗をフランチャイズ展開するグループ会社を傘下に持つ長谷川ホールディングス株式会社は、2014 年 5 月、本部と加盟店をつなぐ業務システムや社内グループウェアを一新した。G Suite をグループウェアとして採用する一方、Google Maps とともに、業務システムに連携させた。

その背景には、同社グループが手がける「家事代行サービス」市場が、高齢化や共働き世帯の増加などにより大きな成長が見込まれていることが挙げられる。このビジネスチャンスを取り込んでいくためには、フランチャイズ加盟店とのコミュニケーションをより密にするとともに、社内のコミュニケーション環境を改善することが課題として浮上したのだ。

『おそうじ本舗』加盟店の業務は、一般家庭や店舗、オフィスのクリーニング。夫婦で営むような個人事業者が多く、そういった加盟店に対して同社本部スーパーバイザー(SV)はクリーニング技術の指導や販売促進などの経営指導を担う。

「従来の加盟店と SV とのコミュニケーションチャネルは、対面以外は電話、ファックスおよび一部メールでした。1 人の SV が担当する加盟店数は 30 ~ 40 にのぼり、さらにコミュニケーションを深めるには物理的な距離を超えるためのツールをもっと整備する必要があると判断したのです」とグループ全体の IT 戦略を管掌する取締役管理本部長 兼 社長室室長の梅木 智史さんは説明する。

社外からのアクセスや端末入れ替えの利便性でクラウドに

加盟店との間に導入していた業務システムは、主に携帯電話からクリーニングに用いる液剤やクリーナーなどの専用資材を受発注したり、エンドユーザーに見積もりを提示する機能が備わっていたが、時代の流れによりシステムが新たなデバイスに対応できていなかったという。

「画面が小さく機能も限られていたので、使いにくかったのです。また、使わなくても済むような FAX 送信などの手段もあったので、業務システムの存在感はありませんでした」と社長室システム開発担当の阿部 孝人さんは言う。この業務システムのリニューアルとともに、コミュ二ケーションを強化する機能をビルドインした、両者間を連携するシステムの構築が急務となったのだ。

一方、社内のメールシステムやグループウェア。導入していたオンプレミスの製品は、アプリケーション間の連携ができず拡張性も低いものであったという。

「社外からのアクセスがしやすかったり、端末が故障したとしても簡単に入れ替えられるよう、メール含めてクラウド環境に変えたかったのです。これは加盟店のシステムも同様です」(梅木さん)

iPad の導入と G Suite / Google Maps の採用でビジネスが加速

2012 年 10 月に入社した梅木さんは、以前、通信サービス会社でタブレット端末を用いたソリューション提案などの業務を手がけており、Google 製品はじめ、Microsoft® Exchange やサイボウズといったメールおよびグループウェア製品について知悉していた。これらの主だった製品を、コストパフォーマンスや信頼性などの面で比較検討。その結果、G Suite および Google Maps を選定する。

「Google の製品はそもそも機能豊富な上に常に更新され、どんどん良くなっていく製品であることがわかっていました。1 ~ 2 年経てばもっと良くなっていることは確実です。お客様にも評価してもらえると思いました」と梅木さん。

本社と加盟店間での連携システムのリニューアルに際し、同社は加盟店に iPad を導入してもらうことにした。大きな画面で操作性を高めたり、エンドユーザーへのプレゼンテーションなどに活用できるからだ。携帯電話から iPad に変えることで、エンドユーザーに対するイメージアップの効果も見込んでいる。

「お客様の前で携帯で見積もりなどを打っていると、『携帯で遊んでいる』と思われるケースもありました。それが iPad ならば、しっかり業務を行っていることがわかっていただけます。以前は見積もりを手で計算する加盟店もあったが、見積もりの入力までシステム化し、大きな画面で入力も手間なくできるようになったため、計算ミスの防止、さらには、月末にまとめて計算などといった面倒がなくなり、加盟店のビジネスの加速化、労働時間の軽減にもつながる。さらに、例えばエアコンの分解プロセスを撮影した動画をあらかじめ格納しておけば、事前にお客様に見せることで安心していただけるという効果もあります」と梅木さん。

様々なアプリケーションが相互に連携して活用できる G Suite

Google ハングアウトは主に教育ツールとして活用する。「ユーザー宅で、例えばエアコンの分解方法がわからないといった時、SV とつないで現場を映しながらリアルタイムに指導を受けることができます。」

梅木さんらが新しい業務用システムに組み込むコミュニケーションスイートとして G Suite を選定した要因には、様々なアプリケーションが相互に連携して活用できる点が挙げられる。これらの機能を徐々に導入し、活用度を高めていく方針だ。

まず、Google カレンダー。加盟店オーナーに自らの業務スケジュールを立てやすくしてもらうとともに、SV と共有することによって両者間のコミュニケーションを取りやすくする。「SV は、担当する加盟店オーナーの空き時間を狙ってコミュニケーションを働きかけることができるようになり、時間の使い方が効率化できる」と社長室 IT 戦略担当の笹井陽介さんは言う。加盟店も申請制で SV のスケジュールを共有できるようにする。さらに、加盟店の作業実施記録をアーカイブし、アフターサービスやトラブル対応などに活用する予定だ。

Google ハングアウトは主に教育ツールとして活用する。「ユーザー宅で、例えばエアコンの分解方法がわからないといった時、SV とつないで現場を映しながらリアルタイムに指導を受けることができます」と笹井さん。それ以外にも、その場での質疑応答が受けられるライブ研修などに用いることを想定している。

また、Google+ は加盟店同士のコミュニティ運営に利用する予定だ。「技術を教えあったり、マンション 1 棟などの大型案件を受注した際に手伝ってもらう加盟店仲間を募るといったことに活用できる」と阿部さんは言う。

Google ドライブは、フォームを活用して加盟店へのアンケートとその集計を効率化させ、加盟店満足の向上に資する施策の企画などに活用していく。また、加盟店からの売上や業務報告にも活用する。「共有権限をきめ細かく設定できるのが便利」と阿部さん。大容量のストレージとして映像マニュアルなどを格納し、加盟店がいつでもどこでも見られるようにもする。

Google サイトを活用して社内ポータルを構築

...社内コミュニケーションの促進に資する仕掛けをグループウェアで講じていきたい。そのために、G Suite の機能をどんどん活用していきたいと思っています。

そして、Google マップ。比較的広いテリトリーを持つ加盟店オーナーも多く、新規顧客の場所に不案内の場合も多い。そこで、現地までのナビゲーションとして使ってもらう。

社内のグループウェアのリニューアルでは、Google サイトを活用して社内ポータルを構築している。そして、例えば社員間で順に投稿するリレーブログを行ったり、Google ドライブに社員の仕事や人柄を紹介する記事を PDF にしてアップしポータル画面からワンクリックで見られるようにするなど、連携性の高さで快適な操作性を実現している。「従業員がここ数年で 1250 人から 3500 人に急増し、他部署ではどんな人がどんな仕事をしているのか見えにくくなっています。そんな状況を少しでも改善すべく、社内コミュニケーションの促進に資する仕掛けをグループウェアで講じていきたい。そのために、G Suite の機能をどんどん活用していきたいと思っています」と梅木さんは結んだ。