導入事例

フジテック株式会社

G Suite で社内の情報共有を刷新。 モバイルファーストで現場業務の精度向上を目指す

執行役員 情報システム部部長 友岡 賢二さん 情報システム部 主事 宮西 靖さん 情報システム部 石岡 早織さん

モバイルワーカーを支える情報共有基盤へ

エレベータ・エスカレータなど空間移動システムの専業メーカーであるフジテック株式会社(以下、フジテック)は、2014 年 3 月、G Suite を導入した。それまで利用していたグループウェアの老朽化が進み、レスポンスやユーザーインタフェースでの不満の声があがっていたこと、さらに、グローバルで統一した情報共有基盤の構築が経営サイドから求められたことがその背景にあった。

G Suite の社内展開はメールやスケジュール管理といったコミュニケーションサービスからはじまり、徐々にストレージ(ドライブ)やファイル・ドキュメント共有、フォームといった他のサービスへと範囲を広げていった。導入当初は従来システムとの使い勝手の違いもあり、不満の声も数多くあがったが、モバイルワーカーの働き方に注目することで、社内展開が加速した。

フジテックでは、据付、点検、保守といった現場業務に従事するモバイルワーカーが国内だけでも 約 1,500 名におよぶ。これは国内従業員の約半数に相当する。

「エレベータやエスカレータは多くの方が利用するものです。動いているのは当たり前で、その上で、安全性、快適性、信頼性が強く求められます。しかも、お客様のニーズにあわせた“一点一様”の製品です。外観は同じように見えても、据え付ける建物の状況に合わせて様々な調整が必要です。最終的な安全・安心を確保するには、出荷後の据付や点検・保守といった現場業務の精度を上げることが重要です」と執行役員情報システム部長の友岡 賢二氏は言う。

現場のコミュニケーションが変わる

細かな点検手順はバックオフィスのメンバーがパソコンで確認し、現場で指示した内容をスマートフォンから確認できるので、迅速な対応ができます。

数万点の部品から構成されるエレベータの寿命はおよそ 20 年と言われている。しかし、実際には 20 年以上経過してもなお動いているエレベータもある。従来は、作業中に不明な点があると、携帯電話で、他のメンバーに現場の状況を説明し、アドバイスや作業指示をもらっていたが、内容が複雑になると正確に伝えることが困難なケースもあったという。

しかし、ハングアウトの利用が現場の仕事を大きく変えた。情報システム部の石岡早織氏は次のように言う。

「スマートフォンで現場の様子を写真撮影し、ハングアウトを使うことで他メンバーとリアルタイムに現場の情報を共有することができます。そこで何が起きているのか一目瞭然です。グループハングアウトを使えば、複数のメンバー間での情報交換もスムーズに行えます。また、ハングアウトはスマートフォン、タブレット、パソコンのいずれからも利用できます。細かな点検手順はバックオフィスのメンバーがパソコンで確認し、現場で指示した内容をスマートフォンから確認できるので、迅速な対応ができます」

こうした現場での活用が進んだ背景には、BYOD(従業員が私物の端末などを持ち込んで業務で利用すること)の導入もあったという。情報システム部主事の宮西靖氏と次のように説明する。

「普段から使い慣れているスマートフォンの機動力は抜群でした。個人のスマートフォンを利用する場合は申請許可制として、所属上長の承認は不要です。ただし、使用者は社内に公開しています。現在、全社員の約 20 % が BYOD の対象となっており、特に現場業務の従事者と管理職には好評です」 現場業務に従事するモバイルワーカーを数多く抱えるフジテックならではの活用と言えよう。

いつでも、どこでも、気軽に打ち合わせを

現場でのハングアウトの活用が進む一方、「社内会議」のあり方も変わりつつある。Chromebox for Meetings の活用だ。

情報システム部は本社ビッグウィング(滋賀県彦根市)とビッグフィット(大阪府茨木市)に分かれており、これまでもビデオ会議システムを利用していた。しかし、会議室の予約とビデオ会議システムの予約が別々だったため、使いたい時に利用できないという不満の声がしばしば上がっていた。

そこで、フジテックでは、2015 年春に Chromebox for Meetings を導入。「 G Suite との連携により会議予約、ドキュメントやデータの共有も簡単です。ビデオ通話もリモコン操作で簡単にスタートできます。また、中には外出先から Chromebook やスマートフォンで参加するメンバーもいます。毎週の部内の進捗会議や検討会は、Chromebox for Meetings を活用しています」(石岡氏)

答えは現場にある

我々が“いいね”ボタンを押して、我々のまわりの人々がさらにいいねと押す、そういう広がりを目指しています。良いもの・便利なものであれば使ってもらえると確信しています。

フジテックでは、情報システム部門が率先して、現場に入り込み、現場の課題を理解し、改善案を提案し、現場の評価を受けながら、繰り返し改善を進めていくことを信条としている。

「新しい方法を現場に浸透させるために、社内のホームページで紹介したり、研修会を開催するなどいろいろなことを試みましたが、やはり、現場に寄り添うことが大切だと感じています。現場に何度も足を運び、そこで実際に使ってもらい、これは使えるという確信を持ってもらえるのがうれしいですね」と石岡氏は語る。

友岡氏はさらに次のように補足する。

「情報システム部として、まずはそのソリューションを徹底的に調べて、検証を行います。そして、自分たちがこれは良いものだという確信が持てた段階で、興味・関心を持ってくれる支持者を見つけて、そこから徐々にさらに仲間を増やしていきます。まず、我々が“いいね”ボタンを押して、我々のまわりの人々がさらにいいねと押す、そういう広がりを目指しています。良いもの・便利なものであれば使ってもらえると確信しています」

次の一手に向けて

この時代の変化に対応する企業版ソリューションを準備することが今後の我々の使命です。Google には、企業が安全に安心して利用できるプラットフォームの提供を期待します。

フジテックでは、Google+ の試験導入をはじめており、社内のコミュニケーションの活性化を一層促進したい考えだ。また、モバイル活用の有用性が明確になったことを受けて、会社としての標準ソリューションの確立を次のステップとして検討中である。さらに、G Suite や Chromebox for Meetings 以外にも、現場力アップにとって有効な Google のサービスを積極的に取り入れて行く方針である。

「コミュニケーションの手段がメールからメッセージアプリに移行しているように、時代はどんどん変化しています。この時代の変化に対応する企業版ソリューションを準備することが今後の我々の使命です。Google には、企業が安全に安心して利用できるプラットフォームの提供を期待します。これからも現場の声を聞きながら、良いものをいろいろな角度から探して、社内に展開していきたいと思います」(友岡氏)